95年10月の地平線報告会レポート



緑輪隊、ニッポンを走る/山田高司

1995.10.27/アジア会館



●地平線HARAPPAに書き込まれた感想

地平線HARAPPA#6345
[95/10/28 13:53] PEG00430 丸山:ビデオが出色の出来でした

●●昨日(10/27)の地平線報告会は、農大探検部OBの山田高司君に登場していただき、前半は、この夏に実施した「日本列島縦断サイクルキャンペーン」の報告を、後半はチャドで緑化プロジェクトを推進しているNGOの「緑のサヘル」の活動の紹介をしてもらいました。
●山田君自身は、もう何度も地平線でしゃべっていますので、今回はどういう切り口で話そうか、相当苦心していたように思います。これまではどうしても、世界中の河川をつないで下ってやろうという行動者としての自分と、NGO「緑のサヘル」に参加している自分との関係を語るというのが根底のテーマになっていましたが、今回は、サイクルキャンペーン自体がテーマですから。

●●サポートのクルマも付くので、いくら苦労が多かったとはいえ、ただ利尻島から種子島まで自転車で走ったというだけでは、地平線で報告する必然性はありません。やっぱり、縦断中に土日以外はすべて1日も欠かさず、アフリカへの理解を求めて、疲れたからだに鞭打って38回もの報告会を開いてきたというところに、おもしろさを感じます。
●だけど、そういう報告会でしゃべった内容を、そのまま、またここでやっても仕方がない……そのあたりのとまどいを最初は強く感じました。

●●ところが、いざ始まってしまうと、そん心配は、いっさい無用。伴走したクルマ(行ったり来たりで、自転車隊の2.5倍走ったとか)の方が撮ったようですが、ビデオがあって、これがじつにおもしろかった。まず、撮影テクニックが抜群です。この人は、プロなんでしょうか? 映像の基本をきっちりと押さえていて、観やすいし、なによりも映し出される日本の風景が美しい。
●疲れてひっくり返っているときとか、これから行くぞぉというときとか、さらに野々山君が転倒して大怪我をした直後の映像とか、雨に濡れるキャンプとか、そういう生々しい記録は、こちらまで現場に居合わせたような臨場感があります。無理やりカメラを向けられて、しゃべらされてしまうんですが、みんな、なかなか気の利いたことを言うんで、驚きました(^^;。

●●あと、ふつうなら“絵”にならないはずの、毎晩やっている報告会のシーンもおもしろく観ました。日本の農業は機械化によってここまで来たんだという自説を主張するおじさんとか、たった2人しか参加者が集まらない(^^;、わびしい報告会とか。音も入っているんで、生の魅力がとことん堪能できたようです。
●ハンディ・ビデオカメラというのは、とんでもない武器なんですね。

●●人道的、あるいは宗教的使命感からボランティア活動に飛び込む人が多いなかで、「旅をしてみて、自分たちが“遊びたい”場がどんどん消失してしまうのが我慢できなくなり、こういうことをやり始めた」と公言してはばからない山田君たちは、キャンペーンの最中も、山にも登るし、暑い日は川に飛び込み、のんびりと釣りをする日もあります。
●こういう気持ちの余裕こそ、長く続けていける秘訣なのではないかとつくづくと感じました。

●●後半の「緑のサヘル」の紹介も、さすがに各地で報告会をやって馴れたせいで、コンパクトによくまとめられていて、おもしろかったと思います。
●最後の質疑応答の時間が、なんだかアフリカ問題に偏ってしまったのが、ちょっぴり残念ですが、ま、山田君の話はまた聞けるでしょうから、仕方がないですね。(略)

終了後ロビーでなにやら話し込む、
「おたずね者語り」に登場した2人
(左:山田君・右:樫田君)
受付では『地平線から』を販売
(左:白根編集長・右:鉄人三輪氏)
この日はロビーに面した部屋だった



to Home to Hokokukai
Jump to Home
Top of this Section