2001年2月の地平線報告会レポート


●地平線通信256より

先月の報告会から(報告会レポート・256)
求(究)極の人力旅団
石川直樹
2001.2.23(金) アジア会館

◆「いつも7時ぐらいから始まるから、6時半に行けばまず座れるよ」 石川君の不思議な魅力を見てもらおうと、フィールドには無縁のだんなを引っ張ってきたのだが、甘かった!座れるどころか、すでに立ち見の人があふれている。腰が悪いだんなには悪いことをした。しかもみんなの熱気で異様に暑かったし。

◆とはいっても、ある程度は予想していた。人気番組「情熱大陸」を見て、石川君のHPを探し、そこで「地平線会議」のことを知った若者たちが押し掛けたのだ。

◆2000年12月10日、番組の最中から、石川君に共感したおそらく石川君と同世代の若者たちが、彼のHPの掲示板にアクセスし始めた。番組の感想は年内いっぱい続き、その数は170件にものぼった。その場に居合わせた者は誰もが興奮したことだろう。「こんなにも同じ価値感を抱く仲間(若者)が存在するのか!」と。そして年初から2月末までの書き込みは300件を超えている。

◆結局、この日の入場者数は147人。いつもは常連を中心に多くても100名程度であるのにだ。1979年9月に始まって以来、地平線報告会として最高の入場者数だった。これは主観だが、男性のうち3〜4割が普通の人(コア層じゃないという意味で)、女性にいたっては8割以上に思えた。特に女性の中には「ナマ石川君が見てみたいっ!」という普通感覚の女の子も来ていたように思う。最後の質問コーナーで確信した。質問が出ない(出来ない)ことが普通の人が来ている証である。異様な熱気は、コアな人と普通の人が交じり合う妙な緊張から生じていたかもしれない。

◆なんでこんな発想になるかというと、普通のOLだった私がひょんなことからヒマラヤ登山を始め、それをおもしろがった江本さんに「地平線会議」の報告を頼まれたことから縁を持たせていただいたという経緯があるからだ。「地平線会議」に接した時の第一印象を正直に告白すると、「コアな人たちの集まり」だ。例えるなら、ミーハーな気持ちで山登りを始め、初めて通(経営を支えてたりもする)好みの山小屋に投宿してしまった時に感じる、あの独特の入りにくさ。

◆で、本題。発表の内容は期待以上。思ったよりずっとトークがうまいし、笑いを取るツボも押さえているし、何より写真がすばらしかった! 個人的にはコスタリカにビビッときた。さっそく出かけてみることにしよう。印象的だったのは「どういう時に幸せを感じるか」という質問に対する石川君の答え。「山できわどいところを登っている時、あ、今ココで足を滑らせたら死ぬと思った時」。私は「集中して無心である時」と受け取った。

◆誰もが感じていると思うが、今の石川君には勢いがある。「P2P」の最中、体力を酷使しながら毎日HPの日記を更新するなど常人にできる技ではない。掲示板では石川君の環境をうらやましがる書き込みが見られたが、すべて棚ぼたではない。彼の好奇心とリンクした行動力が今の環境を築いたのだ。今、彼のそばにいるだけで、そのエネルギーが伝染してこっちまで元気になってくる。そういう彼にはこれからさらに多くの人が集まってくることだろう。

◆春には、「ここまでやったら気持ち悪いから」と7大陸最高峰を目指してエベレスト遠征への参加が決まっている。あとは簡単に登れるオーストラリアの最高峰コジウスコに行こうか、それとも年後半に始まる自称「本当は海の男」の「スターナビゲーション」プロジェクトに掛け合わせてニューギニアの最高峰カルステンツ・ピラミッドに登ろうか、そして北極、南極、グリーンランドへ、、、。もちろん最大の夢は、それらの経験を踏まえて文章でアウトプットしていくことだろう。今年少なくとも2冊、大手出版社から彼の本が出るということなので、今から非常に楽しみにしている。[大久保由美子]


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