■江本 嘉伸 【EMOTO Yoshinobu


022 中国 チベット自治区シガツェ郊外[1982年10月30日]
チベットを流れる川を渡るのに革舟「コワ」を使う。楊柳の木を骨組みとし、ヤク4、5頭の革を張って作る。流れにまかせて下り、上流に戻るときは人が担いで運搬する。

023 中国 青海省共和県の黄河源流域[1985年6月1日]
羊を追う遊牧民の移動テントから少女と弟らしい少年が顔を出した。カメラを向けると気をつけ、の姿勢になった。

024 中国 チベット自治区ダムシュン草原[1982年10月8日]
標高4200mのの遊牧草原では水汲みが欠かせない。女性たちは羊の毛で糸を紡ぎながらテントと小川を往復する。

025 中国 青海省の青海湖近く[1985年3月]
ヤクの群れを追う遊牧民一家と出会った。羊革のコートを着て乳飲み子を抱く母と子。黄河の源流域は、チベット遊牧民の世界である。

026 中国 青海省共和県[1985年3月]
黄河源流域でのどかに草を食む羊の群。羊は、遊牧草原の財産だ。

027 中国 青海省西寧―ラサを結ぶ青蔵公路・小高隣[1985年3月]
驚くほどの荷を載せ、その上にひしめくように人が乗る。四川省からラサに向かう巡礼たちのトラック。落ちないよう人間も外側からロープでくくっている。

028 中国 チベット自治区シガツェ タシルンポ大僧院[1982年10月20日]
大僧堂での読経を終えた僧侶たちにバター茶が配られる。懐から碗と主食のツァンパ(麦こがし)を出し、茶でこねて食べる。

029 中国 青海省黄河源流地点[1985年6月11日]
標高4500m。黄河最源流の源泉を見下ろすようにしてチベット遊牧民のテントがあった。土の大きなかまどにヤカンがかけられ、牛糞の燃料でお茶を作っていた。