地平線会議 in 四万十黒潮エコライフフェア |
地平線オークション編 |
※エコライフフェア側の案内チラシなどでは「地平線会議 in 四万十黒潮エコライフフェア」となっていますが、地平線会議にとっては「地平線報告会 in 四万十黒潮エコライフフェア」です。ここではタイトルとして大きく印刷されているので、そのままにしておきます。
[恒例、地平線オークション in 四万十川]
四万十楽舎に場所を移して、恒例の地平線オークションが幕を明けた。今回は皆さん高額の交通費を出しての参加なので、セリは少額でという前提であったが、酒が回るにつれ(?)会場のボルテージも次第に上がり、最終的な合計金額は42100円となった。私はオークションに参加するのははじめてだった。 |
● その雰囲気に酔い・・、いやいや、目の前にどど〜んと聳え立つ日本酒一升瓶「土佐鶴」のユーワクに勝てるはずもない私は、まともな思考回路をすっかり破壊されてしまった脳で、しかしこの極めて人間的な舞台を存分に味わわせてもらった。(編注:左の写真左下が筆者) |
●オークションは海宝さん提供の「幻のニューヨークマラソン大会参加Tシャツ」から始まり、田部井淳子さんの新刊とブランドシャツ、いよいよ残僅少!エモシャツ、と次々と進む。セリ役は江本嘉伸氏、石川直樹氏。この二人が噛み合ってたまるものか、という私の真剣なる懸念をよそに、絶妙のコンビネーションが発揮された。 |
●名セリ人・江本さんの一番のお目当ては、丸山さんがパキスタンで手に入れたラビスラズリの美しいナイフ。そのデザインと実用性にいきなり白熱した闘いが繰りひろげられると、獲り損なって悔しい江本さん、ビールをぐびり。さらなる激戦の様を呈したのは関野さんのグレートジャーニーグッズだろう。何かある度にウェアやらを提供してくれるという関野さんのもとに残っていたのは、最後の1枚・アンダーシャツ。そのうえ写真集5冊も。(うち2冊は四万十楽舎へ寄贈。)よき友とは「物くるる友」なり? |
●一方、確信犯的に「オークションなんて知らなかった」賀曽利さんは請われてグローブを。これは正しくカソリック教徒の方の手に渡った。 |
●地平線の逼迫した財政のために、1円たりとも逃さず集金をしてくれた大久保さんは、カメラケースを「握手つき」で。見事、大久保ファンが競り落とす。ちょっぴり本気で欲しそうだった江本さんがさらに金を積もうが、これはきっと彼の手に渡ったんだろうな。「抱擁つき」とかいったらもっと値が上がるのかしらん。いやぁ、竹中平蔵さんも教えてくれない本当の市場経済。経済ってそういうことだったのね。 |
●さらにもう一品は男性ものの白いTシャツ。「通勤のスーツの下に着られる!」これはうまいことを言ったと、したり顔の直樹さんに丸山さんがぴしゃり。「会社勤めしてない人に言われても説得力ないよ!」 ‥まったくだ。その直樹さんは自著と解説を書いた文庫本、写真展のパンフレットをセットで。これも握手つき。「中村では買えないよ」が決め手となったか、中村在住で直樹ファンの女性がささっと手を挙げる。満面の笑みで受け取る彼女。見せつけられて、心なしか名セリ人の声が一層高まったような・・吠えるエモトにとぼけるナオキ。この二人、案外これでバランスとっているんだから。 |
●一瞬、会場が色めき立ったのは、岸本さんのマンチェスターユナイテッド・ボールペン。な、なんと、イングランドの貴公子・ベッカム様の生写真付き!ワールドカップよりずっと前、他の選手の誰もが出待ちのファンを無視して行ってしまったというのに、ベッカムだけはひとりひとりに真摯に付き合ってくれたそうな。このエピソードが披露されると、会場の女性陣からは思わずため息が漏れる。例に漏れず、「ベッカムってば、なんて胸キュン?」なーんて浸る私の淡いムードを一瞬にしてぶち破ったのは賀曽利さんの一声だった。あっさり落札。そりゃないぜ。賀曽利さん、その写真いったい何に使うっていうの? |
●イーノさんは山形国際ドキュメンタリー映画祭のバンダナとハチミツローソクを、北川さんはザンビアで購入した「世界一お粗末なマウスパッド」を、夕暮れ時の四万十河原に美しい調べを響かせてくれたATASAさんは自らのCDをそれぞれ提供してくれた。それからそれから、しげさんのここで一句@イラク、「高知みやげに」岡山きびだんご・ようかん、熊本の海苔に『水水水こぼれ話』・・。秩序などというものはまるでない。オークションは果てしなく続くかのように思われ、夜はどんどん更けてゆくのだった。 |
●それぞれの戦利品を手に、宴会は明け方まで続いた。あれよという間に姿を消した三輪さんは大方の予想通り、翌朝、走って会場に姿を現した。最後まで響いたのは、この夜一番の老獪さを見せつけた賀曽利氏の高笑いだったとか。その戦果がはっきり明暗を分かつのは、日が昇って判断能力を回復してからだったりして・・。オークションというのも、これはこれで悲喜こもごもなのですなぁ。(菊地由美子) |
[オークション出展一覧](すいません。記録忘れで一部のみ) |
松尾直樹君による[地平線報告会本編]へ。
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