あの「乗り上げ船」がついにクレーンで海に浮かんだ

「乗り上げ船」は、東日本大震災、とりわけ津波がいかに巨大でalあったか、の象徴だと感じる、と地平線通信5月号のフロントで書いた。以来、賀曽利君とは「乗り上げ船」について何回も話した。

「乗り上げ船」

江本さん、うれしいニュースが入ってきましたね。 震災7ヵ月を過ぎた今日(10月20日)、岩手県釜石港の堤防を突き破って乗り上げた3000トン級の大型貨物船、パナマ船籍の中国船「アジア・シンフォニー」がついに日本最大級のクレーン船によって吊り上げられ、海に戻されました。

今回の大津波を象徴するのが各地で見られた「乗り上げ船」(江本造語)。無数の乗り上げ船の中でもこの「アジア・シンフォニー」は最大でした。それだけに地元のみなさんは喜んでいます。ぼくも間違いなく釜石港復興の大きなステップになると思います。

震災2ヵ月後の5月11日ですが、福島県の小名浜漁港の岸壁に乗り上げた1000トン級の大型漁船が大型クレーン船によって海に戻されるシーンを見ました。港の関係者は「これで小名浜港復興の第一歩になる」といってました。

江本さんと先日、見てまわった福島県の松川浦は震災2ヵ月の時点では、おびただしい数の漁船が松川浦の町中に乗り上げていました。それが震災6ヵ月後には町中の乗り上げ船は1隻もありませんでした。

気仙沼では震災2ヵ月後では、何隻もの大型漁船がまるで折り重なるようにして乗り上げ、その下の迷路をバイクで通り抜けたことがあります。震災6ヵ月後にはそれら折り重なった乗り上げ船は撤去されていました。しかしここには大物が1隻、まだ残っていますが…。

江本さん、こうして乗り上げ船が1隻づつ撤去されていくのはうれしいことで、復興への道を一歩一歩進んでいるのを目で見るかのようです。(賀曽利隆)

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