支援のスタンス−平野泰巳さんの投稿

 

福島への支援について、地平線会議への投稿です。念のためですが、福島に行って除染などボランティア活動をしよう、とは言ったことはありませんよ。深い関心を持つべきだが、何ができるのか簡単なことではありません。それはRQにしても同じでしょう。以下、全文そのまま載せます。

初めまして。静岡県に住む平野泰巳といいます。地平線会議に投稿するのにこのアドレスで良いのかわからないので、間違っていたらご容赦願いたい。

さて、地平線の面々を敵に回す覚悟で申し上げる。

福島を初めとする原発震災被災地への支援のスタンスについて、如何にあるべきかよく考えて欲しい。

ミイラ取りがミイラになってはいけない。これはレスキューに携わる者にとって、最優先事項と言って良い。人命を救うために、自分の命を危険に晒してはいけないということであり、要救助者を助けに行って、自分が要救助者になる愚を冒すなということでもある。

地平線会議の主要メンバーの方々には、こんなことは釈迦に説法であろう。文字通り命の危険を冒して冒険にチャレンジしてきた人達だ。周囲からは自分の命を粗末にするなとの批判も受けてきただろうし、自らも葛藤してきた筈と思う。だから賀曽利氏が福島へ行くのも、賛成はしないが止めもしない。自分が何をやっているのか、全て承知の上での行動だと思うからだ。

しかしそうでない人もいるのである。

被災地における放射能の危険については、政府(原子力マフィアの一部)の発表などあてにしてはいけないことくらい、地平線の皆さんには説明の必要も無かろう。・・・と思っていたのだが。

放射能の汚染地域には、救援のためであろうと入ってはいけない。そこに人がいてはいけないのだ。汚染地域の除染を進めるより、そこに住む人々を非難させる方が先決であろう。

風評被害についてもしかり。福島の生産者の方々にはとても辛く厳しい対応になるとしても、汚染された食品は食べてはいけないのだ。

「風評被害を防止する」ことを建前にした言論封じ込めキャンペーンによって、汚染食品の危険性について語ることが半ばタブー視されるようになってしまった。だが危険なものを危険と言うのは、決して「風評」などではない。

要は情報を鵜呑みにせず、自分で考えろということである。これは正に冒険者の得意とするところではなかったのか。

例えば考えてみてほしい。

除染と称して田畑の表土を剥ぎ取っているが、その作業に従事する者がその表土に触れて良いのか?。土ぼこりを吸ったりしないと断言できるのか?。表土を剥ぎ取る必要があるなら、田畑や家の敷地だけでなく、森や山など地表にある全てを一皮剥かねばならない筈だと気づかないのか?。一方では汚染されたからと表土を剥ぎ取り、その一方では同じ地域で取れた農作物を喜んで口に入れているこの矛盾に気づいた者はいないのか?。若者がそういう愚を犯すことについて、人生の先輩として取るべき態度は間違ってはいないか?。

地平線会議の考えるRQがどんなものであるにせよ、プロパガンダにどっぷり浸かった若者を汚染地域に送り込むようなことは断じてして欲しくない。

若者に限らない。もし汚染地域に入るのであれば、そのリスクを正しく理解していなければならない。

私自身、福島に支援に行くべきか否か、未だに答えが出せないでいる。新潟地震の時は、私も現地に入って色々とやった。でも今回は違う。現地に行けば、それは「ミイラ取りがミイラになる」ことでもある。命を大事に思うからこそ、助けに行くのだ。そういう者が自分の命を粗末にして、何が人命救助か。

そもそも、自分の命は自分の所有物なのか?。

恐らく命がけの冒険をしたことがある人ならば、一度くらいは考えたことがあるのではないか。もしかすると、この問いに対する明確な答えを持っている方だっているかもしれない。

だが私自身は未だに答えを出せないでいる。葛藤がある。

だから最低でもこの葛藤を知っている者でなければ、放射能の汚染地帯に乗り込む資格はあるまいと思う。

汚染地域の方々に対して血も涙も無い物言いだと言わば言え。嘘と知りつつ、おためごかしでその場を誤魔化し、人助けしている気になっている者、汚染された食品を日本のみならず世界中に拡散させ、間接的な人殺しに加担しながら人助けしている気になっている者、そういった者達と一緒にされるよりはマシである。

では被災地に対して何をすべきか。

除染を手伝いに行くことよりも、現地の被災者をいかに早く、多く、非難させるかを考えるべきではないか。何よりもそれが優先されるのではないか。

そして福島産の野菜を敢えて選んだり、汚染土壌を掘り返したりすることのリスクを、ちゃんと伝えていくことが、命の尊厳を守ることではないか。

この点について、もう一度考えていただきたいのである。

平野泰巳

カテゴリー: エコセン・義援隊・RQ関係, 地平線会議   パーマリンク

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