1996年7月の地平線通信



■7月の地平線通信[200号・号外]のフロント(1ページ目にある巻頭記事)

地平線通信200号外 こんにちは。今回は「特別号外」です。ともかく伝えたいことでいっぱいです。〔その1〕ついに、その一冊ができた!!さる2月末、突如発行を思い立ち、窓社の西山俊一氏に打診して乗り気になってもらい、主だったメンバーに相談して本気で刊行を決め、スタイルを相談し、あちこちを騒がせて原稿を依頼し、居所のわからない人を地平線会議のネットワークを総動員して追いかけ、趣旨を説明し、写真の提供を頼み、届いた原稿の一部の書き直しを頼み、エトセトラエトセトラの混乱と迷惑をかけた末、「地平線の旅人たち」(窓社刊。2200円)の試し刷り本がついに7月5日、仕上がってきた。手にとった時の感想。「ジーン。これは、すごい本である。ジーン」

 何よりも第一に、全員が参加してくれたこと。報告者が2、3人の時もあったから、200回といっても延べ230〜240人になる。その人たち全員が100%回答してくれたのだ(本人同意の代筆も含む。亡くなった方については、その人にふさわしい、身近な人に「代打」を頼み、皆いいものを書いてくれた)。これは、滅多にないことであろう。なにしろ、原稿は国内だけでなく、トルコ、パリ、ジャカルタ、北京、サウジアラビア、南極大陸、ロサンゼルス、ホノルル、ロンドン、エクアドルからも届いたのだ。「継続は力ですね」と、仲間の一人が言っていたが、本当に嬉しい。200人が、こんなに短期で見事な本を作ってしまったのだ。協力してくれた全ての人たち、そして発刊を間に合わせてくれた窓社の全員にお礼の「あんパン」を配りたい気分です。そして、この価値ある本を広く世に出すため、今から「売る」ことにもご協力をお願いします。

 〔その2〕もう一冊、これまた前代未聞の、おそろしい地平線本の制作がようやく終わった。丸山純主筆をはじめとする全国のDASスタッフを総動員して作った異色本「地平線データブック・DAS1988ー1995」。何がおそろしいか、これは見てのお楽しみだが、単なるデータブックではなく、地平線会議活動のあらゆることが書き込まれているのだ。そのために、ページ数は何と600ページを超えてしまったという!!刊行は7月25日頃になりそうだが、限定500部の発行です。早めに一冊おさえて下さい。〔その3〕さて、目前に迫った13日の大集会の件。長野亮之介実行委員長を中心に着々と準備を進めているが、ひとつ「訂正」があります。「第6部」に予定していた「地平線オークション」が会場の使用規則で、申し訳ないが、できなくなった。既に品物を寄贈してくれた方もおり、無念なのですが、必ず時期をあらためてやります。ご了解下さい。

 もうひとつ、13日午後8時半から、会場隣の「こどもの城」で、「地平線の旅人たち・番外地編」をやります。ビールを飲みながら「趣向を変えて」、200回続いた報告会と、記念本の発刊、大集会の成功を祝いたい。こちらは申し訳ないのですが、一人3500円の会費を予定してます。(学生割引も検討中)〔その4〕お世話になっている1万円カンパ、ありがとうございます。今回は一度にいろんなことを進めているため、皆さんからの1万円カンパが支えです。13日の会場費として、すでに約20万円を払ったし、待望の「地平線Tシャツ」もとりあえず、お金を払わねばならない。独立採算をめざす「DAS」も当面印刷費がかかります。今回の「号外」経費、パンフレット制作費、通信費などの出費もあり、なにとぞさらにご協力のほどを。

 では、13日、青山のウィメンズ・プラザでお会いしましょう。(江本嘉伸)


地平線報告会200回記念大集会
地平線の旅人たち

1996年7月13日
10時30分より
東京ウィメンズプラザ
大ホール(地下1階)

このイベントに関するお問い合わせは
窓社(まどしゃ:Tel 03-3362-8641)まで

入場料:1000円
 *入場は誰でも可
 *出入り自由

START

1996
7月13

土曜日
10:30AM

第I部

オープニング

10:30〜11:30

〜田部井淳子の山のふもとまで〜

ミニ報告と質疑応答。司会は三輪主彦

第II部

地球犬学

(ちきゅうけんがく)

11:30〜13:00

〜犬を知れば世界がわかる〜

極地から熱帯まで、地球各地で出会った犬たちの生活ぶりを、スライドをまじえてレポート。犬好きじゃなくても必見。進行は滝野澤優子

第II部

LUNCH BREAK

11:30〜13:00

大ホール内では飲食できません。2階会議室が控え室としていつでも使えます。お茶の用意をしてありますので、食事等は会議室でお願いします。

第III部

女の行動学

13:45〜15:45

〜ガンバレ女のひとり旅〜

旅に出る前と出てからの夢と希望と現実と、さまざまな旅人生が交錯する女たちのパネルディスカッション。司会は長野淳子

第IV部

アンデスの風をあなたに

16:00〜17:00

〜長岡竜介とロス・ビエントス
フォルクローレ・コンサート〜

ケーナ奏者長岡竜介と、結成18年目を迎えるロス・ビエントス(スペイン語で「風」の意味)のアンデスの風を呼び込むコンサート。司会は渡辺久樹

第V部

地平線の201人

17:15〜19:30

地平線報告会を支えてきた201人の報告者たちをビデオと生出演で紹介しながらのリレー放談会。進行役は三輪主彦

地平線通信
原画展
「地平線の
旅人たち」

地平線

オリジナルTシャツ

地平線番外地

青山こどもの城にて

20:30〜

GOAL


地平線の旅人たち

第I部 オープニング

田部井淳子の山のふもとまで
女性初のエベレスト登頂から21年。田部井淳子さんの人生のエネルギー燃焼率は、はんぱではない。「もうひとつの冒険」と銘打って国内はもちろん、中国、ネパール、韓国など外国の山々をも舞台に山岳環境保護(「HAT-J」活動)に全力をあげ、各国の最高峰をめざして「地球山旅」を展開し、子供たちに緑の未来を、と講演にとびまわる。13日はHAT-J 福島の企画による「会津駒清掃登山」に出発する直前に駆けつけて頂き登山服姿でざっくばらんに語ってもらう。「講演ではなく、皆さんの質問にこたえる形で」と田部井さんから。



第II部 地球犬学(ちきゅうけんがく)

犬を知れば世界がわかる by「地平線犬クラブ」
古今東西、犬は人間の生活にもっとも密着している動物である。そして世界を旅して一番よく出会う動物もやっぱり犬。極地で働くエスキモー犬、世界でもっとも悲惨かも、といわれるキューバの野良犬、激動期のペルーで会ったセンデロ・ルミノソの犬、エベレストのサウス・コルまで登る犬などなど、犬たちの暮らしぶりも千差万別。犬を食う文化もあれば、僧院で手厚く保護される国もある。犬を知ればその国の文化や人間の生活も見えてくる。地平線の旅人たちが出会った世界の犬と犬事情、さらに愛犬を連れてヨーロッパを1年間旅した織本夫妻の話も交え、我々の愛すべき友、「犬」について考察する。
*なお、「地平線犬クラブ」のTシャツも販売します。長野亮之介氏のイラスト入りで限定30枚。早いもの勝ち。



第III部 女の行動学

ガンバレ女のひとり旅 by「縁の下会議」
ある時は、女ゆえに行く手をはばまれ…。
ある時は、女ゆえに得をすることもある…。
プラス、マイナス、いろいろあるが、
つまりはすてきな旅、ということさ。
男にゃわからん、この苦労。
男にゃわからん、この感動。
 
世間のしがらみにとらわれているのは、
実は自分自身なのかもしれないよ。
 
すきを見せず、かためすぎず、
好奇心いっぱいの瞳キラキラ輝かせて、
ほんの少しのお金と、ほんの少しの勇気があればいい。
とび出せ! 女たち!!
丘のむこうにはすてきな出会いが待っている!



第IV部 アンデスの風をあなたに

長岡竜介とロス・ビエントス フォルクローレ・コンサート
第122回目の報告会でアンデスの自然と人々の暮らしを紹介してくれたプロのケーナ奏者・長岡竜介氏。フォルクローレ教室や演奏活動のあい間をぬっては、得意の山スキーで大自然の奥深く分け入り、野生動物を観客にソロでケーナを吹くのが大好き。本日の共演は、府中をベースに活動し、その質の高い演奏で熱烈なファン層をもつロス・ビエントスのみなさん。結成は1978年というから地平線会議よりも古い! 演奏活動だけでなく、本場のアーチストを招いたり、CDを制作したり、ファンの集いを催したり、ニューズレターを発行したり、地道な草の根活動をつづけ、フォルクローレ・ファンの裾野を広げてきました。ではさわやかなアンデスの風を胸一杯吸い込んでください。



第V部 地平線の201人

「地平線の旅人たち」と同じように、200人全員の映像を映し出そうと考えていたのですが、担当者の安易な性格から、既製のビデオを借りて、つなぎ合わせることにしました。広く呼びかけたわけでもないので、片寄りがありますが15人の方から借りることができました。本と違ってビデオは、一度放送されると二度と日の目を見ないことが多いようです。借りたビデオを、最初の10分だけをつなぎ合わせて海賊版テープを作成しようと考えたのですが、どれも面白くて、全部見てしまいました。途中で伊達選手の活躍が加わったため、この一週間毎日寝不足で、仕事どころではありません。第」部はこのビデオを流しながら、ゲストの方と一緒に、ビデオ鑑賞井戸端会議をやろうと思っています。



 地平線の旅人たち
201人目のチャレンジャーへ

ついに完成!!

(地平線会議編、窓社刊、2200円)


地平線の旅人たち 1979年9月の第1回以来、6月の第200回まで200人を超える「地平線報告会」の全報告者が執筆、参加した、書籍史上前例のない価値ある一冊。ページごとに報告者からの心情あふれる、かつ新鮮なメッセージがこめられている。また、添付されている写真もユニークで、「一家に一冊」の価値はありそう。294ページ。年報「地平線から」と同型版。購入は、書店か、窓社(Tel 03-3362-8641)へ。



600ページの大冊
『地平線データブック・DAS』
いよいよ完成へ!

 申し訳ありません。先月の通信で、7月13日に間に合わせるなどと大口を叩いた『地平線データブック・DAS』ですが、土壇場でちょっとした手違いが起こり、1週間ほど刊行が遅れることになってしまいました。そのかわり、前代未聞のとんでもない本ができあがります。なんといってもすごいのが、ページ数。600ページを軽く越え、厚さ4cmに迫りそうです。その内容は、…

◆Data & Scraps
1988年から95年にかけての「地平線的行動」のサマリー・全2300件余[320ページのデータ集と25本のコラム]

◆Emorandum
各年度を振り返る、江本嘉伸さんによるおもな行動の解説コラム[70ページ分の読み物]

◆地平線から・INDEX
年報『地平線から』全8巻の第1部(行動の記録)の掲載順・人名順・ジャンル別の索引[全150ページのインデックス+目次一覧]

◆地平線HONDANAデータベース
地平線会議の世話人や報告会に出てくれた人などの著書一覧[25ページ・全330冊余の書籍データベース]

◆地平線スクラッププック
地平線関係のさまざまなデータ(地平線報告会一覧/同人名索引/地平線放送全番組&地平線放送テープ/参加者コメント入り・地平線マラソン全記録/関野吉晴グレートジャーニー行動経過全記録/DASのできるまで/他)[全150ページ]

たとえば長期にわたって日本を留守にしていたせいで、ここ数年の新聞報道が頭のなかでごっちゃになっている人。「あの行動はどこに書いてあったっけな」と『地平線から』の8冊をいつもひっきりなしにめくっては、溜め息をついている人。地平線会議って、いったいなにをやってきて、どんな人が集まっているんだろうと、興味をもっている人……そういう人にとっては、いつも手元に置いておきたい1冊になることでしょう。

限定500部しか刷りません(通し番号入り)。頒布価格は3000円。7月13日の会場で、サンプルを手にとって見ていただけます(表紙がまたかっこいい)。お申し込み・お問い合わせは、丸山純まで(東京都杉並区南荻窪2-38-13-205 〒167/Email:PEG00430@niftyserve.or.jp)。郵便振替口座:00110-7-109413/加入者名:地平線会議・DAS(送料は380円になりそうですが、まだ未定です)。


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 『地平線会議オリジナルTシャツ』ができました

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夕日を見つめて佇む時に風を身体に感じている時に焚き火が頬を赤く照らしている時に祭りの音に心躍らせている時にそんなときに着てもらいたいTシャツを、地平線会議が作りました。この1枚が、毎日を一段と楽しいものにしてくれることでしょう。でも、お揃いでそろえてニコニコしているのも気持ちが悪いので、旅先で同じTシャツを着ている人に出会っても、慣れ慣れしくせず、着心地の良さは静かに味わいましょうね。《価格は2500円の予定です》



[7月7日現在1万円力ンパに協力してくれた人]

佐藤安紀子、向後元彦、向後紀代美、北村節子、賀曽利隆、賀曽利洋子、河田真智子、山崎禅雄、西山昭宜、山田高司、吉岡嶺二、三輪倫子、海宝道義、香川澄推、中山嘉太郎、大沢茂男、久野申易郎、高野久恵、金井重、江口浩寿、田部井淳子、森井祐介、武石礼司、梅沢政弘、岸本佳則、遊友裕、滝野沢優子、武田美佳、武田力、村田忠彦、水谷任子、西村邦雄、保木由佳、飯野昭司、小川正人、藤原謙二、石川秀樹、舟本和子、田中雄次郎、久保田賢司、在田加代子、相川八重、相川和加子、高野孝子、江本嘉伸、江本くるみ、丸山純、北川文夫、小島淳一、埜口保男、宮寺修一、杉田晴美、張替純二、森田昌弘、加世田光子、森田洋、坂下哲之、花崎洋、河村安彦、土屋守、中村柾英、池本元光、菊地敏之、金守達也、野々山富雄、松本栄一、神長幹雄、池本元光、花岡正明(敬称略)



地平線はみだし情報

8月24日(土)神戸青少年会館で関西版地平線報告会が開催される予定です。

詳しくは次号にて...。六甲マラソンもあり?



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