2012年が始まりました。報告会が400回に達する8月までに、通信の号数を急いでみずましきらねばいけません。力の限り、みずまそうー! 本年もみずまし号を何とぞよろしくお願いいたします!
◆ところでみずます意気ごみとはうらはらに、みずまし制作室には計画能力がまったくありません。それで制作の始動が遅くなってしまったりして、通信編集長E本さんをやきもきさせてしまいます(たまに憤激に発展)。
◆短い期間で原稿のお願いを引き受けてくださるみなさまにも、本当に頭があがりません。はあ、すでに反省がいっぱいです。
◆しかしここはもうエイヤーとひらき直って、今後ともしめきりぎりぎりの追いこみ型でみずましく精進してまいりたいと思います−!
◆新年も、みずましするぞー! えいえいオー!(カナコンダ)
重さま江 もしもし、ご機嫌麗しゅう。しらねぜんは急げっというわけで、取り急ぎのお悩みご相談でございます。さてさて、相変わらず一年の半分以上は海外出稼ぎ生活が続いております。出かけた先では異常にテンション高く、常時戦闘態勢で過ごしておりますが、日本に戻ったとたんにほとんど気力が失せ、頭脳は回転せず身体は動かず、早い話がすっかりやる気喪失という末期的症状を呈しております。もともと、日本社会には馴染めない特異体質もあるようですが、とにかく眠くってしょうがありません。へたをすると平気で30時間ぐらい寝てしまいます。起き出してはひたすら自己嫌悪に陥り、また寝てしまうという悪循環に突入です。とりあえず理論武装せねばと、やたらに小難しい学術書なんぞ読みふけっておりますが、少しはお利口になったような気がしているだけで、おつむの中はほぼヌカミソ。こんな私は、どうすればこの悲惨な内外格差を是正し、風雅の境地に到達できるのでしょうか? よろしくご指導くだされませ。
ノーマク炎三万台なんじゃもんじゃ払い給い〜。肝に銘じたまいー。
●迷える全さんよ、病膏盲の全さんよ。汝まず第一に寝ても醒めても指折り数え、あといくらでウン千万円と唱えることじゃ。
●なに金はいらんと。さよか計算に弱いとなれば次なる奥の手は懸想、けそうじゃよ。
●ラテンの女はこの世で一番情熱的じゃろが、それでラテンラテンと騒ぎおるのがいるわいな、日本にも伝統豊かな夜這があるぞいな、そのための昼寝、それならわかる。それをじゃ、また寝てしまうとは大袈裟な。では終りに日本男子に女子に三十一文字のエールを、悩める者の親愛なる味方しげさんより送らせて頂きやしよう。
原発と草食系よさようなら 伝統の大和男子こんにちは
立ち上がりジャパンなでしこバンザイと
大和なでしこ女でござる
※ ねこさんの漫画が読めるのも、みずまし号だけっ!
参加者さま方
カブ号(13歳・♂) 麦丸(5歳・♂) クー(3歳・♀) トッポ(9歳・♀) タイム(4歳・♂)
―― えー、新春緊急座談会! <我が家のペット自慢>ということで、みなさまには、はるばるここ、代々木公園までお集まりいただいたわけなんですが。
麦丸:困るよー。僕は荒木町の「地回り」で忙しいんだよー。
カブ号:俺は腹減ってんだぜ。
トッポ:私は、ほんとうにはるばる遠くから来たのよね。カブ号さんほどじゃないけど。
クー:……(聞いてない。走り回って落ち葉の下を漁ってる)。
―― ちょっとちょっと、クーさん! 拾い食いしないでくださいよー!
クー:いいじゃない、あたしの好きにさせてよっ。
―― す、すみません。
クー:うるさいんだから…(また漁る)
―― あ、あの、あとはみなさんで、適当にペットのご自慢を…。
麦丸:よーし、じゃあ僕から! うちのペットはね、カレーが得意料理なんだよ。なんでもご馳走してくれるし、モンゴルから持って来た羊の肉をくれたりもするんだ。いいやつだよ。
カブ号:おいおい。食べ物の話はやめてくれよ! オレ今さあ、狩の前の調整中で、すっげえ腹減ってるんだよな。つい先週もさ、あんまりお腹が空いてたもんだから、うっかりうちのペットの顔面に襲いかかっちまったくらいなんだ。でもあいつは全く動じないんだぜ。なかなか根性あるだろ?
クー:ちょっとちょっと、根性だったらうちのJちゃんも負けてないわよ! だって毎日仕事ばっかり。先月、無理しすぎて倒れちゃったんだから。
カブ号:えっ、大丈夫なのかよ?
クー:心筋梗塞よ。入院して、10日もおウチに帰って来なかったの! 幸い無事だったけど。あたしをすっごい心配させて、ほんと腹たっちゃう。ところで、トッポさんのとこは?
トッポ:あの…私はね、Sさんに私が生まれたところを見られてるの。だから正直、ペットって感じがしない。家族みたいな存在っていうか…。
麦丸:えー、ペットだよー。うちのEなんて、ちょっと呼んでやったら、すっごい嬉しそうにしっぽ振って来るんだよ。ペットの鏡でしょ?
トッポ:あら。私は自分のほうが嬉しくなっちゃって…。飼い主失格かしら。昨年亡くなった母から引き継いで、私が三代目の飼い主。だからしっかりしなきゃって思ってるんだけど。
麦丸:ふーん。飼い主もペットも、いろいろなんだね。
クー:麦丸のとこみたいに、犬懐っこいペットは珍しいんじゃないかしら。Eさんってへんな人間よねえ?
麦丸:うん。Eは自分の友達が遊びに来ても、しっぽ振ってるもん。僕も好きなほうだから、飼い主として来客を大歓迎するけどね。時々疲れちゃうんだよなー。なんであいつはあんなに友達を呼ぶのかな。
カブ号:お山の大将ぶりたいお年頃なんだろ?
麦丸:でもさ、もう71歳なのになー。ガキっぽいじゃん。まあ、そこがすごく可愛いとこなんだけどさ!
カブ号:うちのMもよう、猫のユキが雀やミソサザエを獲ってきたら、それを横取りして冷凍庫に入れちゃうんだぜ。いじましいだろ。あとヘビを捕まえて放し飼いにしたりさ、ほんと勘弁してほしいよ。
クー:人間なのに、自分がカブ号さんと同じだって思ってるんじゃないかしら。トッポさんはなにかない?
トッポ:あー、あのね、Sさんは私のおかげで女子高生に話しかけられて、デレデレするのよ! それにヒッチハイクでも、私をダシに使って乗せてもらったり。小さい頃から私、Sさんの旅に付き合ってあげてるけど、正直家にいたいこともあるな…。
クー:判るわー。うちのJちゃんやRちゃんも、私がベッドが好きって思ってるみたいだけど、ほんとは心配で一緒に寝てあげてるのよね。「飼い主の心ペット知らず」ってやつね。
―― あのう、みなさん自慢じゃなくて、ぼやきになっているような…。そろそろ時間なので、〆のお言葉を。
トッポ:えっと、Sさんは私のこと大好き。私も大好きです。
クー:まあね、あたしも。JちゃんとRちゃんのこと、大好きよ。
(と、ここに、走りこんで来る者が)
タイム:おーい! 来たよー、タイムだよ! おいらはまだなんにも判んないんだな。だってさ、うちのペット、グレートなんとかってので、ぜんぜん家に帰って来なかったんだもん。
カブ号:おまえなあ、こんなに遅れてどうしたんだよ?
タイム:ごめんごめん。公園の入り口で人間に捕まっちゃてさ、おいら愛想がいいから、相手してあげてたら遅くなっちゃった! でもおやつをくれて、美味しかったなあ!
―― すみません。せっかく来て頂いたのに、もう終わりなんです…。
タイム:いいよ、いいよ! Sはペットというより、世界を移動しまくる、野放しの「ノラちゃん」だからね!
―― そ、そうですか。では、ほかにどなたかございましたら。
カブ号:はい、俺! 麦丸に!
麦丸:なんだい?
カブ号:なあ、おまえさあ、丸々太っててうまそうだよな?
麦丸:えっ?!
カブ号:喰っちゃっていい?
麦丸:やだよう〜〜(逃げる)。
※この対談は架空です!/実在のみなさん&ペットとの関係は、あったりなかったりです。/怒らないで〜。
10年前に関西から北海道へ来て、ベランダ付アパートメントに住み始めた。冷蔵冷凍庫を持たない生活を送ってみようと思い、北向きの小部屋を食料庫として使うことにした。夏は比較的涼しく冬は5℃以下となる。冬はベランダが冷凍庫にもなる。
初めての秋、ここでは内地より断然、モノが簡単にきれいに乾くことを発見し、なんだかうれしくて様々なものを干しまくった。大根、人参、きのこ、生ゴミも。干して満足してしまい、当時作ったほっけの干物が、今もミイラのように食料庫に吊るされている。
ある夏、家の中で小さな蛾が飛んでいることに気付いた。最初は、あら、かわいいと思っていたが、何日たってもいなくならない。調べると発生源は食料庫のようだった。自分が市民農園で栽培した大豆からも羽化していた。食べられた跡は無残なものだった。名はわからず「モス」と呼んでいるが、彼らは豆、米、小麦、干したみかんの皮、干した唐辛子などを好むようである。天気のよい日は天日干しなどして幼虫撲滅作戦を展開しているが、食料が豊富なせいかあまり効果はない。寒くなると自然と姿を消す。以来、毎年暑くなると大量発生し、それを虫取り網で生け捕りするのが夏の風物詩となっている。
冬にはリンゴを買い段ボールに入れて保管する。箱に入っていて目に付きにくかったためそのまま忘れたことがあった。半年後の夏に何かの拍子に出てきた。何個かは鮮やかな色のカビに覆われていたが、何個かはカビもなく、ほんのりいい匂いがしていた(気がする)。果肉がやや膨張していて発酵しているようだった。さすが北海道だと感心した。確か味見をしたのだと思う。おいしくはなかったが悪い味でもなかったので捨てるに忍びなく、果肉をつぶして空き瓶に入れてみた。シードルか酢になることを期待したが2年たっても何にもならなかったので手を加えた。搾った果汁と市販の酢少々を土鍋に入れてふたをし、台所に置いた。酢への道を順調に歩んでいたかのように思えた。だが見慣れないコバエが発生し、果汁にウジが湧いていた。あきらめきれずウジを取り除いてから瓶に詰めた。これをいったいどうしようというのだろうか…。自分でもわからない。
10年経った今、食料庫は怪しい保存食であふれている。数年前に冷蔵冷凍庫は導入されたが、結局、「おいしいものはおいしいうちに頂くのが一番!!」と痛感しているこの頃である。
事情通、妖怪人間ZZz-ゼム・早く非人間になりたい丸、2012年人類滅亡説を語る! 「マヤ暦は全然まったく心配ありません。ただ単に、計算するのがめんどくさかっただけっす。人類はとっくに滅亡していて、今いるのはゾンビだけだし〜。」
野地耕治さんに有力情報を頂いたのに、探検隊、怠惰のため一回お休みです。
優秀賞 えやおさむいギャグ
(渋谷区 O.Kさん)
参加賞 安東浩正夢(あんどうひろまさゆめ)
(町田市 K.Cさん)
(今回は、大賞なしです。みなさん、もっとがんばってください!)
夢ですか? 夢は見ないか、見ても覚えてないんです。でも、どこか冒険に行きたいです。(どうか「安東浩正夢」になりますように! 水増し制作室)
本誌との壮絶なる「松原英俊さん獲得競争」に敗北し、連載「アニマル記」が前号で終わってしまったことを、お詫びして口惜しがります。しかーし、かわりに日夜発酵研究を重ねる、掛須美奈子さんの原稿を頂いたのです。やったー。/前号の「この字、誰の字」をどなたの字かはっきり判らないまま載せてしまったことをお詫びします。正解は、「宮本千晴さん」!? もしも間違えていたら、やっぱりお詫びします。ごめんなさい。/前号のリオノフスキヰ先生の第一回「MIZUMSIMANGA」。地平線名称決定当時、K後さんはマングローブの活動で本当は日本にいらっしゃらなかったそうです。でも「事実度50パーセント以下」って書いてあったから大丈夫!
『水増し号』は、この両女史の包容力と腕っぷしで作られています。もし原稿依頼がきたら、皆さんも無駄な抵抗はせず、すなおに従いましょうね。[ミスターX ]
わくわくと「みずましポスト」をつくったのに、きょうまでに届いたお便りの数、なんとなんと、0通でした。これでは悲しい。悲しすぎる……。心やさしいみなさん! 励ましのお便りは、宛先「())」ですよー。「地平線 寒いギャグ」も引き続き、絶賛大募集中です。とくに恵谷治さんからのご応募を切望しておりますっ!
みずましだー。えいえいおー。の本年も宜しくお願いいたします。
◆ミスターXさんは、二次会・北京で残りものを見るとうずうず。ヘラを駆使し、ビニールと輪ゴムでタイ式パック術をしてくださるのです。あー、いますぐ餃子にビール呑みたいよう!(チアキング)
地平線通信 水増し号 389号
制作:地平線通信水増し号制作室/編集制作スタッフ:大西夏奈子 加藤千晶 長野亮之介
印刷:地平線印刷局榎町分室
Webサイト:も、みずまして(いただいて)るみたい!
発行:2012年1月18日 地平線会議(水増し班)
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