●1997年の7月、東京のO美術館で開催された写真展「地平線発」。その後、東京練馬や横浜、島根県金城町などで開催されてきましたが、このたび、すべての写真を兵庫県の日高町にある植村直己冒険館に寄贈して、保管をお願いすることになりました。それを記念して、4日間にわたって、ひさしぶりに写真が展示されます。これまでこの写真展をご覧になれなかった関西方面の方には、絶好のチャンス。また、この写真展の開催にあわせて、7月の地平線報告会も日高町で開催することになりました(ベッコアメの地平線のサイトの7月の報告会の案内、参照)。
これまでの写真展「地平線発」については、この「地平線WEBギャラリー・Spice!」の各ページをご覧ください。出展者のプロフィールや掲載許可が出た作品を観ていただけます。
以下は、今回の写真展のために植村直己冒険館が制作した案内チラシです。
Have you seen the Horizon?
Photographic experience to the 21st century.
写真展「地平線発」
―21世紀の旅人たちへ―
主催:植村直己冒険館
企画制作:NOVLIKA(ノヴリカ)
後援:地平線会議
|
■ごあいさつ
日高町では、1996年に植村直己冒険賞を創設し、これまでに3名の受賞者を選びました。この選考にあたっては、新聞・TV・雑誌などのあらゆるマスメディアから日本人の冒険情報を収集しています。すると、毎年200件を超える冒険が世界の各地で展開されており、その多さに驚かされています。
その世界の各地を舞台に活動している冒険家・探検家・ジャーナリストたちで構成する「地平線会議」が、発足20年を記念して各白の感動的な写真を集結した展覧会を開いてきました。出展している殆どの冒険者たちは、植村直己の影響を受けており、このほど関係者のご尽力によりこの作品を植村直己冒険館に寄贈していただきました。関係者のご理解とご協力に感謝帯し上げます。
そこで、このたび第4回全国アウトドアスポーツフェアの協賛と、寄贈品のご披露を兼ねた写真展を計画いたしました。この機会に一人でも多くの町民の皆様にご覧いただき、地球のすばらしさや自然の偉大さ等、新しい世界を満喫し、次代を担う若い人たちの活力源になれば幸いに存じます。
1999年7月23日 兵庫県・日高町長 清水 豊
650kmの砂の世界、サハラ。 1987年/アルジェリア 賀曽利 隆 |
チベット仏教の「生き仏」、リン・リンポチェ。 1994年/インド 松本栄一 |
K2峰(8611m)へのキャラバン。 1996年/パキスタン 戸高雅史 |
中国の源に「市場」があることを知った。 1988年/中国・上海 桃井和馬 |
体長20mを越すナガスクジラとの遭遇。 1992年/メキシコ 九星徳泰 |
国家英雄牧民の称号を持つラクダ遊牧民。 1987年/モンゴル 江本嘉伸 |
●出展者
江本嘉伸・惠谷治・岡村隆・街道憲久・樫田秀樹・賀曽利隆・金井重・神長幹雄・河田真智子・北村節子・久島弘・九里徳泰・熊沢正子・向後紀代美・向後元彦・白根全・関野吉晴・高野孝子・滝野沢優子・近山雅人・戸高雅史・長倉洋海・永瀬忠志・長野亮之介・中畑朋子・中村保・埜口保男・松原尚之・松本栄一・丸山純・三輪主彦・桃井和馬・森田靖郎・山田高司・吉岡嶺二・吉川謙二・吉田敏浩・渡辺京子・渡辺久樹
●撮影地
アフガニスタン/イラク/イラン/インド/インドネシア/オマーン/カンボジア/スリランカ/中国/北朝鮮/トルコ/日本/ネパール/パキスタン/バングラデシュ/フィリピン/ブータン/ベトナム/マレーシア/ミャンマー/モルディブ/モンゴル/ラオス/オーストラリア/キリバス/パプアニューギニア/フィジー/マーシャル/ミクロネシア/アルジェリア/ブリキナファソ/ガーナ/ケニア/ザイール/スーダン/チャド/ナイジェリア/ニジェール/マダガスカル/マラウイ/マリ/アルバニア/ギリシャ/ドイツ/ノルウェー/フランス/ポーランド/クロアチア/スロベニア/ウクライナ/グルジア/ロシア/アメリカ/カナダ/キューバ/グアテマラ/コスタリカ/パナマ/メキシコ/アルゼンチン/エクアドル/コロンビア/チリ/ブラジル/ベネズエラ/ペルー/ボリビア/北極/南極
●撮影年 1972年〜1997年
●写真展にあたって
私たちは、旅をしながら何を見ているのだろう。どんな風景にひかれ、出会ったどんな出来事を心の印画紙に残したいのだろう。旅人たちひとりひとりに、それぞれの視点があるに違いない。それならば、もし、ひとりではなく、大勢の旅人たちの「シャッターの瞬間」を集めてみたら、新たな地平が見えてくるのではないか。そんな思いから、私たち「地平線会議」は、これまで誰も手がけたことのない、新しい写真展を試みることにした。
地平線会議は、1979年8月17日に発足した、行動者のネットワークだ。そこには「私的探検」ともいうべき、価値ある地球体験の集積がある。それを伝え、記録する場を持ちたい。私たちの行動は、そんな動機から始まった。小さなネットワークだが、賛同してくれた行動者たちは、独自の境地を妬いてきた、驚くほど存在感のある者ばかりだ。そういう個性的な行動者たちが、仕事や方法論の垣根を越えて今回もこの試みに快く協力してくれたことに、感謝したい。
写真展「地平線発」一21世紀の旅人たちへ一が、明日の旅人たちの行動のきっかけになれば、と願う。
地平線会議
■「地平線会議」は日本の先鋭的な冒険家、探検家、ジャーナリストなど地球を舞台に行動する旅人たちのネットワークです。今年は発足から20年を迎えます。 Have you seen the Horizon? Photographic experience to the 21st century. http://www.bekkoame.ne.jp/~jun-mar/ |
●お問い合わせ
植村直己冒険館
〒669-5391 兵庫県城崎郡日高町伊府785
TEL 0796-44-1515
http://www.inaker.or.jp/~hidaka/