|
■吉岡嶺二さん、『四国三十三ヶ所カヌー膝栗毛』を出版。
“膝栗毛シリーズ”の6冊目も私家版で。「韓国済州島漕登録」も収録。
休暇を利用しながら、尺取虫方式で海のカヌーの旅を続ける吉岡嶺二さん。地平線の誇るこの“スーパーサラリーマン”が、またまた私家版の本を出版されました。題して『四国三十三ヶ所カヌー膝栗毛』。
95年の8月、八十八ヶ所霊場の一番寺がある鳴門を出発して、以後断続的に旅を続け、97年11月にひとまず中締め。そして、今年の4月に欠落部分を埋めるために出た最後の航海で“満願”を遂げるまでの、足かけ4年にわたる記録です。
各寄港地の暮らしぶりや自然についての描写、土地の人々との交流、出迎えるカヌー仲間や友人との盛り上がり、歴史や文化への思い入れなど、いつもの吉岡節は健在ですが、今回の本では、いつもよりさらに、航海以外の記述が多いように感じられます。
前回の本(『ぐるり九州島』)がこれまできように商業ルートに乗らず、私家版として出すことになったいきさつをはじめ、北米のセントローレンス河を下りたいという“わがグレート・ジャーニーのマスタープラン”の披露や、奥さんと下った四万十川でふと思い出した幼少時代の体験、そして、定年後はのんびり旅ができると楽しみにしていたのに、役員に昇格するという内示を受け取ってしまった困惑など、まさに思うままに筆が滑っていく感じです。読者層や流通のことがどうしても気になる商業出版物では、ここまでのびのびと書くことはできないのでしょう。
番外編として、97年8月に実施した「韓国・済州島漕登録」も収録されています。これも、いかにも吉岡さんらしい旅だったんですね。
申し込みは、郵便振替で。
口座番号:00230-5-65563
加入者名:吉岡嶺二
価格:2000円(頒布価格:1700円+送料:300円)。
前回の『ぐるり九州島カヌー膝栗毛』の紹介は、96年のニュースで読めます。
|
|
|
|