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《原作》一ノ瀬泰造 地下鉄谷町線「千林大宮」駅下車:3・4番出口より南西へ徒歩10分 京阪「森小路」駅下車:西出口より西へ徒歩10分 市バス大阪駅前駅より、幹33・幹78系統「新森公演」行きで約40分: 《写真集》 《今なお続く一ノ瀬泰造へのまなざし》(関連イベント) |
1970年初頭、ベトナム戦争末期。激動のインドシナ半島を、フリーのカメラマン「一ノ瀬泰造」が駆け抜けます。26歳、全く無名のカメラマンが、カンボジアの密林に消えてから30年。何度彼の熱い魂は甦り、その生き様が、青春が、人を引き付け、大きな感動を呼び続けるのか・・・・。 カンボジアは、今、30年続いた内戦がやっと終わり、復興に懸命です。しかしその現状は、貧困、病気、幼児売買、そして膨大な地雷被害・・・。余りに悲惨です。その美しすぎる大地に立った時、その惨状に、平和な国からきた日本人は、只、無力感に打ちのめされ、立ち尽くすのです。そして戦争の現実に「何が、私に、出来る・・・」と自身に問いかけるのです。 一ノ瀬泰造は、ひたすら、シャッターを切りました。シャッターの向こうに、一人のジャーナリストとして、一人の人間として何を見たのか。震えながら、泣きながら、彼は、決して目をそらさずに、戦争の地獄絵の向こうに、自らが、求める真実を見出していきます。戦火を生きる人々から、生命がけで、生きる事の本当の意味を学びます。一ノ瀬泰造は、まさしく、「人間の存在の証明」をかけて走り抜くのです。 「フリーランサー 〜地雷を踏んだらサヨウナラ〜」はその生き様を、その青春を見事に描きます。2000年5月、初演。ホールには一ノ瀬泰造の御両親自らがプリントされた代表作を数多く展示。彼のヒューマンな写真は、舞台と共に大きな反響を呼びました。 2001年10月世界がテロに震撼、戦争への危惧が高まる中、大阪から佐賀県武雄市(一ノ瀬泰造の故郷)へと、特別公演。世代を越え、圧倒的支持を頂きました。今回、改めて手を加え、高い完成度を求め、上演に踏み切るのは、この作品の深さと共に、時代の警鈴を感じてやまないからです。 この30年、一ノ瀬泰造の御両親は、息子の求めた物を追いつづけました。父、清二氏が2001年2月に他界した後も、母、信子氏は、一人、暗室に篭り、息子が本当に求めたものを焼きつづけました。写真集「もうみんな家に帰ろー!・26歳という写真家・一ノ瀬泰造」は5月20日、ついに刊行されます。 6月17日より新宿Nikon Salonにて写真展。そして6月27日より芸術創造館(大阪)にて「フリーランサー 〜地雷を踏んだらサヨウナラ〜」上演と共に写真展の開催。7月、11月と「Zero Project」による公演と写真展。又、チーム・オクヤマ製作、中島多圭子氏によるドキュメンタリー「TAIZO」も完成します。 世界が新たな戦争に動き出した今、泰造の魂が、又、駆け抜けるのです。 |