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●その1・Date: Mon, 20 Jan 2003 14:30:41 +1100 |
キャンベラでの山火事について、ご心配かけましたが、我が家は大丈夫です。早くメールをしようと思っていましたが、自宅が停電状態でパソコンが使えませんでした。電気は今朝(20日)復旧しましたが、電気のない状態が2晩続きました。我が家は調理、給湯を含めてオール電化です。今、夏なので昼間は35度まで気温があがりますが、乾燥しているので、シャワーなしでも何とか過ごせました。また、庭のバーベキュー用のガスコンロがあるので、キャンプ気分での生活でした。今朝は、給湯器の残り湯でシャワーを浴びましたが、最低気温は11度なので寒いくらいでした。 我が家は大丈夫ですが、400件の家が燃えてしまったので、被災者はお気の毒です。オーストラリアでも最大の災害となったそうです。 20、21日とも最高気温が35度以上とされており、まだ周辺で火がくすぶっているので、まだ警戒状態は続いています。風が強くなると要注意です。今、午後2時ですが、風が出てきた上に、町中が煙ってきました。 これまでの経緯は以下のとおりです。
この1週間、周辺での山火事で市内は煙っていました。昨年も家の近くで山火事があったし、シドニー周辺やビクトリア州等、山火事はどこでも起きているので、山火事は日常的になっていたのですが、18日(土)は異常でした。午後から40度近い熱風が市内に吹き荒れ、空は、灰で赤くなり、「熱くて、カラカラの台風並みの暴風」でした。近くの丘に登ったら、遠くで火が見えるし、空は真っ赤でした。 |
●その2・Date: Wed, 22 Jan 2003 19:19:06 +1100 |
新聞によると、1月に入ってからビクトリア州ではすでに3900平方kmが燃え、キャンベラに隣接するコシオスコ国立公園(豪最高峰コシオスコ山がある)でも1500平方kmが既に燃えたそうです。コシオスコ公園は半分が焼失したことになります。キャンベラの南西部は大きなナマジ自然公園があるのですが、ここで発生した火災が今回大きな打撃を与えました。これだけで、埼玉県(6900平方km)くらいの面積が燃えたことになります。これらの公園はオーストラリアを代表する森林地帯なんですが、今回はこれが裏目にでてしまったということかもしれません。ちなみに、東京都の面積が2186平方kmです。 キャンベラの面積は2360平方km、人口は約30万人です。全世帯数が約11万戸なので、200戸に1戸くらいの割合で家屋が焼失したことになります。キャンベラの面積は東京都や神奈川県(2413平方km)はほぼ同じです。東京都と神奈川県の人口はそれぞれ1180万人、840万人くらいです。人口密度で30倍違います。キャンベラは計画都市で、道路や家の造りはかなり余裕を持って造られています。普通の住宅も平均的面積は500〜800平方m程度です。それでも自然の脅威の前にあっけなく燃えてしまいました。 昔のニュース 74−75年の夏、オーストラリアの15%が山火事で燃えてしまったことがあります。このときは、旱魃の今年と逆に、降雨が多すぎて草木が生えすぎたことも大火の原因の一つとされています。この都市の焼失面積は117万平方km、つまり日本の3倍になります。雨が降りすぎても、今年のように足りなくても、山火事は起こるようです。 オーストラリアでは、山火事(ブッシュファイアー)は、それほど日常的な出来事です。今もシドニーからメルボルンにかけての広大な地域のあちこちでくすぶっています。自然の摂理の一つということです。 なお、日を追って身近な友人に被災者が出てきました。5家族が家を失い、1家族は牧場が焼け羊が400頭犠牲になったとのことです。 今夜やキャンベラの北方10kmで燃えている山火事のために警戒体制となっています。風が吹くと10kmくらい、あっという間に火が走るということです。 |
●その3・Date: Sun, 26 Jan 2003 09:10:06 +1100 |
その後は静かですが、市内は煙っている状態です。北方の山火事がまだ警戒対象で、1000人規模の体制で防火帯作ったりしています。 昨日、被災した友人の家に手伝いに行ってきました。最も被害に大きかった地区です。復興のための作業が始まっています。完全に燃えた家とまったく燃えていない家のコントラストがはっきりしていて、半焼の家が少ない印象でした。あっという間に消火作業もできずに燃えたのでしょう。周囲の森林帯とは100m以上の防火帯で隔てられているのに、火はこれを乗り越えたのです。周囲の林は木々は完全に燃え尽きたのではなく、幹は残っています。1週間たったのにまだ、あちこちで煙が出ていました。 |