98年4月の地平線報告会レポート



4月の報告会から(地平線通信222より転載)
カンザー・マングローブ・プロジェクト'98
 ACTMANG
98.4.11〜12 ベトナム

◆去年3月、ハノイ〜ホーチミンを20日で辿りました。「日本人の私たちになぜベトナムの人はそんなに優しいの?」の問いに、彼らは「昔の事はいいんだよ」と答えてくれました。その一言に単純ながら打たれ、豊かといわれる日本の自分は一体何をするのかなど考えつつも日々流されていました。そんな中、今年1月の報告会にて、ベトナムの更なる魅力、マングローブ林の破壊と再生、そして、カンザー・マングローブ・プロジェクトについて知る事ができ、その主旨に乗せてもらって、自然と人間の関係を見たい、もう一度ベトナムに行きたい、というわけで、参加を決めました。

◆カンザーでの植林中、これまで雑草抜きしかした事がない自分に気づき、また、自然を意識する事も少ない事に驚きました。幼い子を叱り飛ばしながら、できぱきと作業をする少女たちに押されつつも、壮大な気持ちで苗木を植えると同時に、戦争という脅威で森を破壊させた歴史の事実に複雑な思いでした。しかし、市場や道々に並ぶ様々の幸々、再生したマングローブ林の豊かさ、人々の生活の豊かさ、そして巨大食用カタツムリを一匹私にくれてしまうような人々に、GNPでは計れない心の豊かさを感じたように思います。

◆豊かさを守り、取り戻すために、今、人類レベルで価値観の転換のようなものが迫られているのでは? しかし、あくまで個人レベルで考え、認識していく事が大切。このプロジェクトに参加して、そんなことを考えました。そして、まさに行動する事への一つの切っ掛けを示して頂いたように思います。

◆最後に、コンサートの舞台の上で誰より激しく踊ってらした向後ご夫妻をはじめ、労働の中にユートピアを求めて日々、努力されている ACTMANGの方々、その他の皆さんに尊敬の念と共に、深く感謝の意を表したく思います。[横田明子]



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