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98年2月
1979年9月の第1回から数えて、今回が通算219回目の
地平線報告会となります。
今月の地平線報告会は、2月20日(金)です。いつもより1週間早いので、お間違えのないよう。
今回は、先月の報告者の一人、向後元彦さんと共にアラビア地域でのマングローブの植林に取り組んできた、宮本千晴さんの登場です。JICAの専門家としてサウジアラビアのリヤドに約5年間滞在され、生態系の調査や環境問題に取り組んで、この1月に帰国されたばかり。20日は奥様の芳子さんにもおいでいただき、ただの旅行者にはなかなか知ることのできない、サウジアラビアの暮らしぶりについて、お話をうかがいます。
宮本千晴さんについて知りたい方は、『地平線の旅人たち』(地平線会議編・窓社刊)のp.242をご覧ください。サウジに赴任される直前の93年3月26日の地平線報告会にも報告者として登場していただき、向後さんとはまた違ったアプローチから「実践マングローブ学入門」を語ってくれました。
砂と油の国
サウジアラビアでは、この20年くらいでラクダの数が急増しています。その食圧で植生に深刻な被害が生じていますが、このラクダは食用。それもぜいたく品なのです。経済発展がこんな形で響いてきています。
都市部では共稼ぎの世帯も増えているそうですが、一方で伝統的な生活は厳しく守られています。女と男の世界はハッキリ区別され、家庭内でも居間は別です。女性はアバヤと呼ばれるベールで顔を隠します。参政権もありません。そのかわり女性が何をするにも男が手助けする社会システムですから、考えようによっては手厚く保護されているとも言えそうです。
宮本千晴さん、芳子さんご夫妻は、サウジアラビアの首都リヤドに約5年間滞在し、この1月に帰国したばかり。独特の社会の中では、西洋的価値観が通用しないシーンも多く、夫婦のつきあいも日本とは変わったそうです。
今月は宮本さんご夫妻においで頂き、サウジアラビアの現代事情を話して頂きます。
地平線報告会は、どなたでも参加していただけるオープンな場です。
テレビをはじめとする二次的な情報では決して味わえない、
世界を旅してきた報告者の「生の声」を直接聞くために、
毎月第4週の火曜か金曜に、東京の南青山にある
アジア会館(地平線銀座線・半蔵門線・青山一丁目下車)で開催されています。
どうぞ気軽に参加してみてください。
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