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↓地平線カレンダー1997 part 2より
【今月の地平線報告会】
97年6月
1979年の第1回から数えて、今回が通算211回目の
地平線報告会となります。
今月の地平線報告会は、6月27日(金)です。報告者は、本橋成一(もとはしせいいち)さん。『無限抱擁』などの作品で知られる、社会派カメラマンです。
本橋さんは、チェルノブイリ連帯基金というNGOのメンバーに加わり、この6年ほど、ベラルーシ共和国のドゥジチ村に通い続けてきました。この村は高濃度汚染地域として政府によって立ち入り禁止区域に指定されていて、廃村となっていますが、まだ7家族が立ち退きを拒んで、生活を続けています。そのうちの一人、7〜8歳になるナージャという娘さんの家族を中心に、本橋さんは村の人たちの暮らしぶりを丹念に映像で追い続けてきました。
いかにもロシアの田舎らしい、のどかな田園が広がり、鳥も、魚も、そして動物たちも、しっかりと生きている。一見すると、静かで平和な風景なのに、その大地は人間によって汚され、これから何世紀も放射能は残っていく。まるでタルコフスキーの作品のような美しい映像と、ごく自然にキャメラの前で日常生活を続けていく村人の姿が、印象的なのだそうです。
完成が近づいた2時間におよぶドキュメンタリー大作『ナージャの村』のハイライトシーンを少し上映しながら、日本ではあまり知られていないウラルの大地に生きる人々の暮らしぶりを本橋さんに語っていただきます。
☆時 間:午後6時半〜9時
☆会場費:500円
地平線報告会は、どなたでも参加していただけるオープンな場です。
テレビをはじめとする二次的な情報では決して味わえない、
世界を旅してきた報告者の「生の声」を直接聞くために、
毎月第4週の火曜か金曜に、東京の南青山にある
アジア会館(地平線銀座線・半蔵門線・青山一丁目下車)で開催されています。
どうぞ気軽に参加してみてください。
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