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パナマ地峡の「闇の奥」
96/06/26 アジア会館
白根全さんによる、記念すべき200回目の報告会ですが、残念ながら、公式のレポートに残っていません。当然報告が載るはずの翌月の地平線通信が、「地平線報告会200回記念大集会」の予告のための“号外”だったため、載せられるスペースがなく、そのためだれかがレポートを書くところまでいかなかったようです。
参加者の話によると、中米の、いま世界でいちばんヤバイ地域となってしまったこの一帯の歴史的・社会的・地理的な説明や、ゲリラと麻薬ギャングの現状などを交えながら、その行動からは想像もできないような、関野さんのユニークな一面を紹介するとっておきの話がいくつも出たそうです。ぜったいにマスコミなどには流れない話もあったようで、参加者はほんと、得しましたね。
大きな区切りとなった200回目の報告会の模様がぜんぜん残っていないのかとあきらめていたら、ニフティサーブで活動している地平線HARAPPAに、山上修(よんきち)さんが直後に書いてくれた感想がありました。助かったぁ。(丸山純)
●NIFTY-Serve「地平線HARAPPA」に書き込まれた感想
7803 [96/06/26 22:28] MHFXXXXX
山上:滝野沢さんと話をしました(^^)
昨日は極悪にじめじめむむっとする中、行ってきましたアジア会館。(^^;)なんだか私が参加した中では一番人が多く、学生らしき集団がいきなり会場で弁当くっているんでたじろいてしまいました。でもその中に新井さんがいつもよりもニコニコされながら(正直言って新井さんって怖かったんです。(^^;)でも昨日はとってもニコニコ顔だったんでホッとしたりしてます。(^^;))スライドやビデオの用意をされていて、少し安心しました。
追って私の旅仲間の山崎氏、尾田氏(いきなりコンタクトにヘンなサングラスで現れて呆然としましたが(^^;))も登場し、熱気にぼーっとしながら今回は時間通りに始まりました。
事実ダリエン渓谷越えはグレートジャーニー前期での大きな課題だったようで、現在が一番危険な時期という位に緊迫した殺戮と欲望と権力渦巻くコロンビア・パナマ国境をいかにして越えるかを2年越し、部分的にトラバースしたのでまだ課題はあるとおっしゃってましたが、それだけ慎重に進めていかれたようです。
年間1300人(でしたっけ?)が人為的に殺されたり、ゲリラの活動資金の為の誘拐や麻薬の栽培をしているような地帯を、カヤック、自転車、歩きで越えたグレートジャーニーは、体中をダニに刺され、暑さと湿度に苦しめられ、水草に進路を阻まれ、そしてゲリラに怯えながら踏破した事は、冒険というよりも何かある時は「賭け」、そして純粋な「こだわり」の両方を感じたというのが正直な所です。自然に立ち向かう、微々たる存在の人間という生物の限界や、未知への挑戦というには少し違和感とでも言いましょうか。私は勝手に、欲と殺意の渦巻く地域に挑んだというよりも、今尚ですが道なき秘境への挑戦という面だけを感じようとしていました。興味本位での「生死の境へ」を中心に感じたくなかったからというのが本音です。
テンポよく、7年前(?)に白根さんが同じパナマ越えをした時の話とスライド、そして今回の話しとスライドを展開され、200回目の報告会は終わりました。中でも気になった一言が、ジャングルに乗り捨てられた記録にない赤いセダンの謎を追いに、又何年か後に来るかもしれない、という事。旅ってそういう些細なのかもしれないけども、重い信念がきっかけになるものだと思っています。
その後、三輪さん、江本さんと201回の大集会の案内でしめくくり、おひらきとなりました。
大集会の進行の打ち合わせもあったようですが、小雨が降り出している中、バイクで登場した滝野沢さん。「恥ずかしながらコラム書かさせていただきました」とか、「OutRiderの須藤さんから聴きましたよぉ」とかいろいろ話をし、名刺も頂きました。とっても普通の女の人という感じの方ですね。(^^)賀曽利さんといい、地平線に参加して、良かったなぁと思えるひとときでもありました。(^^;)
そして、改めて丸山さんが来られなかったんで、しみじみDASが佳境だなあと感じる報告会でもありました。(^^;)
加代田さん、長田さん、武田さんとも挨拶程度しかできませんでした。すみません。大集会は今度は大人数すぎて大変そうですよね。(^^;)でも朝から楽しみたいと思います。
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