今月の地平線報告会 |
1979年9月の第1回から数えて、今回が通算542回目の地平線報告会となります(コロナ禍での欠番を含む。欠番をカウントしないと507回目となります)。
6月の報告者は、山岳カメラマンとして炭焼きや山仕事の魅力を発信する三宅岳さんです。
炭から笠へ
「炭焼きは山仕事の総合職なんです」と言うのは写真家の三宅岳(がく)さん(60)。東京農工大学環境保護学科在学中の実習で炭焼き職人に出会いました。「山中の木で小屋を掛け、粘土や石を利用して窯を作り、木を伐り、運び、燃焼加工して持続可能なエネルギー源を作り出す。職人さんはカッコ良いし、植物の緑色、炎の赤色と、被写体としても申し分なし」。 山岳カメラマンの父親の影響で幼少時から写真を表現手段とすることを志してきた岳さんは、炭焼きを追う中で、山仕事の多彩な世界に目が開かれます。馬搬(ばはん)や木馬(きんま)曳き等の素材生産仕事をはじめ、ウルシ掻きやカンジキ作り、独楽作りなどの伝統工芸、ゼンマイ、筍や山椒魚漁など食の現場にも通い、記録してきました。 岳さんがいまハマっているのが山笠です。岐阜県高山市一宮町(旧宮村)の二十四日市で目にしたイチイ笠の美しさに魅せられました。今月は岳さんに、これまで取材を重ねてきた多岐に亘る山仕事と山笠の魅力を語って頂きます。 |
|
地平線報告会は、どなたでも参加していただけるオープンな場です。テレビをはじめとする二次的な情報では決して味わえな い、世界を旅してきた報告者の「生の声」を直接聞くために、1979年9月から、コロナ禍での中止期間を除き、毎月欠かさず開催されています。どうぞ気軽に参加してみてください。
|
|