今月の地平線報告会 |
1979年9月の第1回から数えて、今回が通算541回目の地平線報告会となります(コロナ禍での欠番を含む。欠番をカウントしないと506回目となります)。
5月の報告者は、帰省した輪島市の実家で能登半島地震に遭遇した、写真家の東雅彦さん。地平線通信で毎月のように近況を描いてくれています。
歪んだ水平線
「御先祖さんも眺めていたはずの水平線の景色が変わりました」と言うのはカメラマンの東雅彦さん(47)。輪島市町野町(まちのまち)に160年前から続く家に生まれ育ち、今年元日、帰省中に能登半島地震で被災します。最初の5日間に見た光景、感じたことが強烈に心に刻まれました。「何もかも失って平等になると、人は助け合うしかなくて、優しくなるんですね」。 18才で上京。学業と並行してバイトしながらボクサーを目指すなど模索を重ね、祖父のカメラをきっかけに独学で写真を始めます。26才でオーストラリアへ。その後インド放浪などを経て仏教思想に傾倒。帰国後写真家として独立します。9年前、肉親の死を機に、自分を育んだ奥能登の風土をアートとして表現し始めました。 モチーフに選んだのが地元の大谷峠から望む水平線でした。「地震で、時の流れが急に圧縮され、変わらないと思いこんでいたものがそうじゃなくなった。とどまるものなど何一つ無いことを実感してます」。 今月は東さんに、被災を経て考えたこと、そしてそこに至る足跡について話して頂きます! |
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地平線報告会は、どなたでも参加していただけるオープンな場です。テレビをはじめとする二次的な情報では決して味わえな い、世界を旅してきた報告者の「生の声」を直接聞くために、1979年9月から、コロナ禍での中止期間を除き、毎月欠かさず開催されています。どうぞ気軽に参加してみてください。
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