今月の地平線報告会 |
1979年9月の第1回から数えて、今回が通算333回目の地平線報告会となります。
2月の地平線報告会は、26日(月)18時30分から、いつもの榎町地域センターで開催します。今回はいつもとはちょっと趣向を変えて、1908年に「冒険倶楽部」をつくり、チベットに潜入した矢島保治郎と、彼と結婚したチベット女性ノブラーの生涯をテーマに、二人にゆかりのある方々や多彩なゲストをお招きして、さまざまな角度から掘り下げてみたいと思います。司会・進行役は、地平線会議代表世話人の江本嘉伸さん。以下は、地平線通信327号に掲載された案内より。(文:江本嘉伸/絵:長野亮之介)
故郷(ふるさと)は萬里の彼方
1909(明治42)年2月、矢島保治郎という28歳の青年が「世界一周無銭旅行」を目指して横浜港を出発しました。北京でアルバイトし、資金稼ぎなどをした保治郎が最初に向かったのは、当時禁断のチベット。四川省からフラリと潜入に成功しますが、わずか1ヶ月でラサを離れます。 翌1912年7月、2度目のラサ入りを果たした保治郎は、日露戦争の体験を買われ、ダライ・ラマ13世の命でチベット軍の指揮官として訓練にあたるなど思いもかけない厚遇を得ます。ついにはノブラーというチベットの「豪商のひとり娘」と結婚、子宝にも恵まれ、順風満帆の日々を送ります。やがて日本に帰国した一家を待っていたのは……。 今月の報告会は、日本の近代史で知られざる冒険家、矢島保治郎と故郷チベットを恋い焦がれながら病死したノブラーの物語。チベットと日本の関係史を専門テーマとする江本嘉伸さんの進行で紹介します。矢島保治郎を知る特別ゲストを迎えての異色の報告会に御期待ください。 |
地平線報告会は、どなたでも参加していただけるオープンな場です。テレビをはじめとする二次的な情報では決して味わえな い、世界を旅してきた報告者の「生の声」を直接聞くために、1979年9月から毎月欠かさず開催されています。どうぞ気軽に参加してみてください。予約などはいっさい不要です。いきなり会場にお越し ください。ただし、会場の定員を越えてしまった場合には、入場をお断わり することもあります。ご承知おきください。
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